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PJ: 大谷 憲史

「9月9日」は救急の日、AEDの講習をする公民館にはAEDが置いてない!=宮崎
2009年09月09日 15:45 JST


公民館でAEDの講習会を受けたが、公民館にはAEDがない!(撮影:大谷憲史、08年2月) 

【PJニュース 2009年9月9日】「9月9日」は「救急の日」。この日を中心に職場や学校で救急に関する行事が行われるが、公共施設や不特定多数が集まる施設へのAEDの設置も進んでいる。このAEDは「自動体外式除細動器」と呼ばれ、何らかの原因で心臓が痙攣(けいれん)し血液を流すポンプ機能を失った場合、外部から電気ショックを与えて心臓を正常な状態に戻すための医療機器である。

2004年7月からは一般市民でもAEDを使用することができるようになり、普及が進んでいる。公民館などの公共施設においてAEDを利用した一次救命処置に関する講習会が行われるが、宮崎市内では、その公民館にAEDが設置されていない。「近くの小中学校から借りてくれば大丈夫」と公民館職員は話すが、学校が閉まった夜間はどうするのか。今年4月から始まった地域コミュニティ活動交付金で、AEDの購入を考えている地区も今のところない。しかし、公民館にはAEDは必要なのである。

私は公民館でパソコンを教えているが、1年半ほど前に公民館で活動しているサークルの代表者会で、AEDの講習会を受けた。これまでに、公民館の屋内運動施設で、スポーツ活動中に倒れた方や、激しいスポーツではなく、和室での踊りの練習中に倒れた方もいる。いざというときのために、心配蘇生法及びAEDを使った一次救命処置を学ぶことはとても大切である。

AEDの操作を1年半ほど前に学んだが、その後幸いにしてAEDを使うような状況に出くわしていない。そこで、過去の資料を引っ張り出し、注意点をまとめてみた。

・傷病者が発生した場所によっては、救助者の身が危なくなる場合もあるので、安全を確保する。
・傷病者に意識があるかないかを確認する。
・周囲に協力者がいれば、「119番通報をお願いします」「AEDの準備をお願いします」などと依頼をする。
・気道を確保し、呼吸をしていなければ、人工呼吸を行う。
胸骨圧迫30回と人工呼吸2回を2分間5サイクルで行う。
・その間にAEDが届いたら、協力者にAEDの準備をしてもらう。
AEDの機種によっては、フタを開けただけで電源が入る場合と、フタを開けてボタンを押さないと電源が入らない場合があるので、あわてずに対応する。
・2枚あるパッドを、1枚は右肩、もう1枚は左わき腹のように、心臓を挟み込むような形で傷病者に貼る。衣服を急いで脱がせることができない場合、AEDのケースに入っているハサミを使う。また、男性で、
胸毛が濃い場合は、AEDのケース内に入っている安全カミソリを使う
・準備が整えば、AEDの音声案内に従い、電気ショックを1回行う。
・それでも回復しない場合は、再度、2分間5サイクルの胸骨圧迫と人工呼吸をし、再度、AEDで電気ショックを行う。
・救急隊が到着するまで繰り返して行う。

なるほど、少し思い出しはしたが、手元にAEDがあれば良いのだが・・・。

この講習会が開かれた1年半ほど前には、宮崎市内の公民館にはAEDは設置されていなかった。公民館に近い公立小中学校にはAEDは設置されている。一刻一秒を争う一次救命処置において、公民館にもAEDを設置して欲しいと、公民館職員に要望したことを覚えている。

その後、公民館にはAEDは設置されたのであろうか。

2週間に1回、パソコンサークルの指導で4つの公民館に足を運んでいが、「大谷さん、AEDが設置されました」という声は聞かれない。「何かあれば近くの小学校からAEDを借りてきますから大丈夫です」と公民館職員は話す。

宮崎市教育委員会生涯学習課に確認したところ、宮崎市内(旧佐土原町除く)には25の公民館及び類似施設があり、いくつかの公民館を統合して設置された5つの交流センターにはAEDが設置されているが、従来からある公民館については、まだ設置していない。予算の関係があり、今後、順次すべての公民館にAEDを設置していく計画はあるとのことであった。

公民館職員は午後5時に退庁するが、公民館は午後10時まで開館している。夜の公民館には、市役所の関連団体から管理人が派遣される。もちろん、管理人は公民館の職員ではないため、何かトラブルが生じたときの対応が難しい。

しかも、AEDが必要な状況が生じても、近くの小中学校は閉まっている。どこからAEDを借りてくれば良いのだろうか。

宮崎市は、今年の4月から全国初となる「地域コミュニティ税」を導入した。地域社会において、自治会離れが進行し自治会費が思うように集まらない。そこで、個人市民税均等割が課せられている市民、約37万人のうち約16万人を対象に、年額500円を市民税均等割に上乗せした。この約8000万円規模の地域コミュニティ活動交付金を、市内18地区に対して3割を均等に、7割を人口に比例させて配分している。

市の予算で、今すぐに公民館にAEDが設置できないのであれば、この地域コミュニティ活動交付金は活用すれば良いのだが・・・。

市内18地区ではこの活動交付金を活用し、広くまちづくりに関する活動を展開しているが、「○○祭り」「○○大会」のようなイベント事業が目立つ。その事業がまちづくりに役立つと判断しての実施だろうが、どこの地区もAEDを購入し公民館に設置しようという動きはない。

AEDを1台設置するのに約30万円かかるが、「命を守る事業」として年数回の講習会込みで、地域コミュニティ活動交付金の申請をしてほしいものである。

AEDは市民の命を守る大切な装置の一つである。AEDがあることで、安心する人も多いのではないだろうか。津村重光市長、勇退する前に、公民館へのAEDの導入を早めてほしいものである。【了】

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