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PJ: 大谷 憲史

昔のギミックが逆に新鮮!?〜私はザウラー
2009年10月04日 07:00 JST


人前でモニター部分を回転させると「おっ!」と言われることも(撮影:大谷憲史、10月3日) 

【PJニュース 2009年10月4日】10月2日、取材の空き時間に宮崎市内の家電量販店に足を運び、シャープから発売された新しいモバイルインターネットツール「NetWalker」を手にとってみた。う〜ん、「次世代モバイル、誕生」というわりには、新鮮さを感じることはなかった。強いて言えばOSにUbuntu9.04、ソフトウエアとしてFirefoxやOpenoffice.orgなどが搭載されていることぐらいである。以前の私なら、「即、買いだ!」ということになるだろうが、この機種にはあまり魅力を感じなかった、何を隠そう私は、「ザウラー」なのである。

2006(平成18)年3月に発売されたシャープのザウルスSL-C3200を最後に生産停止したと、昨年12月13日に報道されたが、私は今でもザウルスSL-C760を愛用している。以前、PJニュース「ビデオカメラ今昔」で紹介したように、ビデオカメラだけではなくモバイル機器とも古いつきあいがある。

私がモバイル機器と呼ばれるものに初めて出合ったのは、1980年代後半、大学生のころだった。当時、シャープが発売していた「ポケットコンピュータ」を購入した。私は教育学部に籍を置いていたが、研究室が有機化学系であったため、理学部にもよく出入りしていた。計算をすることが多かったため、アルバイトをしてポケットコンピュータを購入した。ちょっとしたプログラムが組めるため、講義中に遊んでいたこともあった。

社会人になり、有機化学系とは縁遠い教職に就いた私は、「DBZ」(ドラゴンボールZではない)と呼ばれていたシャープのハイパー電子手帳PA-9500を購入した。確か、89年(平成元)年ごろだったと思う。今は手元にはないが、写真が残っていた。ROMカードを入れ替えることで多機能に使えるところが魅力的であった。

その後、仕事の関係で3年ほど海外生活し日本に戻ると、時代は電子手帳からPDA(Personal Digital Assistant;携帯情報端末)に移っていた。シャープが発売していた「ザウルス」にほれ込み、PI-6000を購入した。96(平成8)年ごろであった。当時、画面はモノクロであったが、シャープの手書き入力システムが画期的で、PDAではこのペンタッチで入力するスタイルが普及していた。

私のPDAオタクぶりは加速し、99(平成11)年には、パワーザウルスMI-C1を購入した。バックライトはなかったが、カラー液晶画面が美しかった。他のザウルスはオークションなどで手放したが、なぜか、このMI-C1だけは今でも手元に置いている。もちろん電源も入るし、PDAとしてもまだまだ使える。さすがにデジタルカメラカードは30万画素程度なので、画質は良くないが、たまにお遊びで使っている。

その後も、シャープ独自のザウルスOSを搭載したザウルスMI-E1(2001年購入)、ザウルスMI-E21(2002年購入)を使っていた。PDAでは珍しく、この2つの機種には2スロットのメモリーカードスロットがあり、SDメモリーカードとCFカードの両方が使えた。また、この頃から動画をザウルスで観ることができるようにもなった。

年を追うごとに、モバイル機器も進化していった。ザウルスも次の進化をすべく、ザウルスOS搭載のザウルスシリーズは、デジタルカメラを内蔵したザウルスMI-E25DCで終った。

次世代ザウルスは、海外版ザウルスに端を発するLinuxとJavaをベースとする高機能PDAに生まれ変わった。Linux搭載のザウルスということから、「りなざう」と呼ばれることもある。国内では、2002(平成14)年8月に第1号機となるSL-A300が発売された。

現在、私の手元にある「りなざう」は、SL-C760である。

最大のウリは、「液晶のシャープ」と言われる液晶画面の美しさである。世界で始めて「CG シリコン システム液晶」が採用された。

「システム液晶」とは、『連続粒界結晶シリコン(CGシリコン)』技術を採用し、モバイル機器向けの次世代機能デバイスとして開発されました。一般的なアモルファスシリコンの約600倍、低温ポリシリコンの約3倍という高い電子移動度特性により、液晶ドライバICをはじめとした周辺回路や機能素子を同一の基板上に一体成形することができるため、実装面積や外付け部品を大幅に削減でき、セット商品の小型/軽量化、さらには信頼性向上にも寄与します。(出典「液晶の世界」シャープ;下記関連情報参照)

そして、私が一番気に入っているのは、一時期話題になった「タブレットPC」のようにモニター部分を回転することができる点である。あるときはキーボード入力でPCライクに、またあるときはタッチペンによる入力でPDAライクにと、シチュエーションによって使い方を変えることができる。これは新しく発売されたNetWalkerにはないギミックで、それが逆に新鮮に見えてしまうのである。

仕事の打ち合わせでスケジュールを確認する際、相手の目の前でモニターを回転させると、「おっ、そのPDAはどこで売っているんですか」と言われたこともあった。購入して6年ほどになるが、今でも手放せない現役のPDAである。Outlook2003とのスケジュールの同期ができるので、OutlookだけではなくGoogleカレンダーとも同期させている。もちろん、インターネットやメールの送受信もOK。

より使いやすく、より見やすく、より小型をめざし、PDAには最新の技術が採用されてきた。ザウルスの技術やノウハウはその後も生かされ、Windows Mobile搭載のスマートフォンであるウィルコムの「W-ZERO3」シリーズに受け継がれている。

残念ながら多機能携帯にシェアを奪われてザウルスは撤退してしまったが、PDA業界に影響を与え続けてきたザウルスは、今でも健在である。私はこれで十分である。【了】

■関連情報
○液晶の世界「システム液晶」(シャープ)

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