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PJ: 大谷 憲史

たすきをつなげ!九州路を駆け抜けろ!〜第58回九州一周駅伝〜
2009年11月04日 07:20 JST


トップでゴールに向かう宮崎県・小島忠幸選手(宮崎県庁楠並木通り、撮影:大谷憲史、11月3日) 

【PJニュース 2009年11月4日】秋の九州路を駆け抜ける「高松宮杯第58回西日本各県対抗九州一周駅伝競走大会」(九州一周駅伝)が10月29日、長崎をスタートした。11月7日までの10日間で健脚を競う。

この九州一周駅伝は、1952(昭和27)年、サンフランシスコ平和条約が発効したことを記念して始まった。第4回大会から「高松宮杯西日本各県対抗九州一周駅伝競走大会」となった。長崎市の平和祈念像前をスタートし、 佐世保-佐賀-熊本-水俣-鹿児島-宮崎-延岡-大分-北九州を駆け抜け、福岡市の西日本新聞社前をゴールとする、全走行距離1056.2kmという世界最長の駅伝である。

今年の大会には、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県、 山口県の9チームが出場している。過去には、第35、36回大会に広島県がオープン参加、第56回大会には、新春恒例の東京箱根間往復大学駅伝(箱根駅伝)を主催する関東学生陸上競技連盟(関東学連)の選抜チームが参加した。九州に住む私たちにとって箱根駅伝はなじみが薄いが、学生たちの走りに沿道から盛んに応援の声が飛んだ。おりしも10月31日から、箱根駅伝を題材とした映画「風が強く吹いている」が公開されたが、学生のみなさんには、またこの九州路を走ってほしい。

今年は、オープン参加のチームはなく各県対抗の展開になったが、私たち九州人のもっぱらの関心事は優勝争いである。

第1回から第7回までは福岡県の7連覇。その後、第29回大会までは、宮崎県と福岡県がデッドヒートを繰り広げて優勝を争ってきた。第30回(1981年)大会で3年ぶりに宮崎県が優勝し、旭化成を中心にしたメンバーで、第53回(2004年)大会まで驚異の24連覇を遂げた。他のチームから、「宮崎県ではなく旭化成チームと戦っている」と言われるほど圧倒的な強さを誇った。

しかし、宮崎県はほとんどの選手を旭化成勢が占めていた状態を、2002(平成14)年ごろから見直したことで、05年(平成17)の第54回大会では福岡県が大差をつけて優勝し、宮崎県の25連覇を阻止した。宮崎県は優勝を逃したが、旭化成以外の事業団や市民ランナーたちに、九州路を走るチャンスを与えたことは大きかった。昨年の第57回大会(平成20)年まで、福岡県が4連覇している。

今年の宮崎県チームは、これまでの方針を転換したのか、メンバー24人中20人を旭化成陸上部が占め、5年ぶりの王座奪回を目指す。4人の一般ランナーには、10年連続出場のベテランの佐々木秀行選手(宮崎教員クラブ)がいる。若手の旭化成の選手たちを引っ張っていくリーダーとしての存在感は大きい。

大会初日の10月29日は、長崎市の平和祈念像前から長崎県佐世保市の同市役所前までの7区間95.2キロを走った。5連覇を目指す福岡県が、4つの区間賞を獲得する走りで首位に立った。宮崎県は36秒差で2位での発進となった。

2日目(10月30日)は、長崎県佐世保市の市役所前から佐賀県庁前までの6区間73.9キロで競われ、宮崎県が最終6区で首位を奪いゴールし、累計順位でも福岡県に1分44秒差をつけてトップに立った。

しかし、佐賀市の佐賀県庁前から熊本市の西日本新聞社熊本総局前までの8区間117.8キロで競われた3日目(10月31日)、巻き返しを狙う福岡県が6区で抜け出してゴールし、累計順位でもトップに立ち、2位宮崎に1分51秒の差をつけた。今年も福岡県と宮崎県によるデッドヒートの様相を呈してきた。

11月に入った4日目は、熊本市の西日本新聞社熊本総局前から熊本県水俣市の肥薩おれんじ鉄道水俣駅までの7区間95.4キロを走った。王座奪回を図る宮崎県には踏ん張って欲しかったが、4つの区間賞を取った福岡県が2日連続の日間首位に立った。累計タイムでも、2位宮崎との差を1分51秒から4分6秒に広げた。

5日目(11月2日)は、熊本県水俣市の肥薩おれんじ鉄道水俣駅前から鹿児島市役所前までの7区間118.3キロを走った。この日は長崎県が2位に入り、宮崎県は3位となった。福岡県が3日連続の日間首位で、累計でも2位宮崎との差を4分6秒から6分28秒に広げた。前半戦は福岡県のリードとなった。

さて、11月3日の6日目、後半戦の初日は、いよいよ宮崎県入りである。午前9時に鹿児島市役所前をスタートし、宮崎市の宮崎県庁前までの9区間129.3キロを駆け抜けた。

私たち宮崎県民にとっては九州一周駅伝で24連覇を果たした印象が強く、また、宮崎県立小林高校や旭化成陸上部の活躍で「マラソン王国・宮崎」の時代を築き上げたこともあり、長距離競技やマラソンへの関心は高い。選手たちがゴールする1時間以上も前から、宮崎県庁前の楠並木通りには、選手たちを応援しようと駅伝ファンや通りがかった人たちが集まり始めた。

「まだ来んちゃろかい(来ないんだろうか)」と、沿道に詰め掛けた年配の女性のグループが、選手たちがやってくる方向を見つめていた。

午後3時30分すぎ、トップの選手が見えた。宮崎県の小島忠幸選手である。昨年もこの区間をアンカーで走ったが、惜しくも2位。今年はトップで地元入りした。沿道からは大きな拍手と声援が起こった。

福岡県と抜きつ抜かれつのデッドヒートなレースを展開し、6区で福岡県が首位に立ったが、8区の足立知弥選手が抜き返し、9区の小島忠幸選手につないだ。2位福岡県に32秒差をつけ、累計タイムでは前日の6分28秒を5分56秒に縮めた。

3位は長崎県、4位は鹿児島県であった。佐賀県と大分県がゴール前までデッドヒートを繰り広げ、沿道から大きな声援を受けた。佐賀県が大分県を振り切って5位で大分県が惜しくも6位となった。その後、山口県、熊本県、沖縄県の順でゴールし、最後まで声援が続いた。

さて、大会7日目は、宮崎市の宮崎県庁前をスタートし、旭化成の地元である延岡市までの6区間、86.7キロを走る。宮崎県チームには2日連続の日間首位を目指して、秋の日向路を力強く走ってほしい。

大会6日目を終えた時点の累計記録は、1位は福岡県で31時間51分56秒、2位は宮崎県で31時間57分52秒となった。大会は残り4日、521.2キロメートル。郷土の誇りと名誉と県民の期待をたすきに込めて、九州路を駆け抜けろ!

【記者注】
下記の九州一周駅伝のサイトには、各県の応援掲示板があります。遠く離れている九州出身のみなさん、郷土の選手への応援メッセージをお寄せください。

【了】

■関連情報
○「高松宮杯・第58回西日本各県対抗九州一周駅伝競走大会」(西日本新聞社)
○映画「風が強く吹いている」公式サイト
【YouTube動画】
○第58回九州一周駅伝6日目

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