PJ: 大谷 憲史
外国人地方参政権問題で子どもを洗脳する「宮崎日日新聞」
2010年04月17日 07:22 JST
【PJニュース 2010年4月17日】4月15日付け宮崎日日新聞「教育の広場」の紙面に、「ニュースなぜなに」というコーナーがある。ニュースの言葉を子ども向けに解説する記事である。第554回のテーマは「外国人の参政権」である。子どもだけではなく、すべての国民が関心を持っている政治問題の一つである。が、外国人参政権について、分かりやすく説明しているどころか、子どもたちをある考えで導きかねない内容であった。しかも、挿絵の言葉にも問題が。「教育に新聞を」というNIE(Newspaper in Education)運動が展開されているが、このようなデリケートな問題を学校現場では取り扱っているのだろうか。
問題の記事は、まず、鳩山由紀夫首相らが日本に長く住んでいる外国人に地方参政権を与える法律を作ろうと言っていることから始まる。地方参政権を巡るこれまでの経緯に触れ、1980年代の地方参政権を求める運動や、95年の最高裁判決について書かれている。
問題は、この最高裁の判決である。記事では、「95年、自治体と特別に深い関係を持つ永住外国人などに、地方参政権をあたえることは、憲法上、禁止されていないという判決を出しました」と書かれている。
しかし、これはいわゆる「傍論」であって、最高裁が出した「全ての外国人に国政レベル・地方レベルを問わず、参政権は憲法上保証されない」とすることに関しては、この記事では一切触れられていない。一般に言われる「部分的許容説」に立って、その後も記事が続く。子ども向けの記事とはいえ、判決をきちんと書かない、当時の背景を説明しない、民主党や共産党が想定している外国人参政権の対象となる外国人の違いについても触れられていないなど、疑問に感じるところだらけである。
また記事では、根本的なことである「日本国籍を有しない外国人には法律上参政権は与えられていない」については、誰かの言葉として「いや、外国人選挙権より、日本国籍を取りやすくすべきだ」と書かれているだけである。
記事の主張は、「どうして外国人参政権が与えられないのか」といったもので、子どもたちに外国人参政権のことを考えさせるよりも、子どもたちの同情を買うような流れである。
しかも、記事の挿絵の言葉が止めを刺した。
「日本で生まれ育っても投票できないのね」と女の子が話している・・・
記事のサブタイトルに「地方の政治に影響心配」とあるが、薄れて見えてしまう。記事は、「この問題をめぐっては、さまざまな意見があり、今後も議論が続きそうです」で終わっている。
しかし、議論が起きそうなのは、この記事である。新聞の使命とは、いったい何なのだろうか。
「教育に新聞を」ということで、NIE(Newspaper in Education)運動が展開されているが、このような記事を使って社会科の授業を行っているのだろうか。
宮崎県で一番読まれている宮崎日日新聞に掲載されただけに、その影響力は大きい。紙面に限りがあって上手く表現できなかったにせよ、大人でも意見が分かれているデリケートな問題である。配慮が足りなかったのではないだろうか。【了】
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