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PJ: 林田 力

北芝健ドメインでサイバースクワッティング(上)
2010年05月31日 06:39 JST


閉鎖された「北芝健公式ウェブサイト」(撮影:林田力、2010年5月27日) 

【PJニュース 2010年5月31日】元刑事で作家の北芝健氏の名前を表すドメイン名を使い、「北芝健公式ウェブサイト」と題するウェブサイトが2010年5月24日付でサイト閉鎖の案内を掲示した。これは現代的なサイバースクワッティング問題の複雑さを物語るものである。

サイバースクワッティングは不正な目的で著名な企業やブランド・個人の名前のドメイン名を登録・使用する行為である。典型的な動機は真の権利者への高値での売りつけである。それ以外にもドメイン名が表す企業やブランド・個人の公式なウェブサイトと誤認した訪問者を集め、広告サイトへの誘導や個人情報収集などに悪用される。

問題のウェブサイトは北芝氏の様々な写真と共に、北芝氏の活動(トークイベントなど)の告知や著書の案内などが掲載されており、文字通り本人の公式サイトのような外観を呈していた。これに対して北芝氏側はサイバースクワッティング被害を主張する。記者(=林田)は北芝氏ともサイト開設者とも面識があり、双方に取材して話を聞いた。

北芝氏は『まるごし刑事』などの漫画原作や犯罪学者の立場での講演、バラエティ番組出演など多方面に活躍している。サイト開設者は北芝氏のトークイベントを司会し、北芝氏との関係が悪化する前は北芝氏の仕事(編集者などとの打ち合わせなど)に同席し、北芝氏の主宰する空手道場・修道館の宴会に出席するなどしていた。

北芝氏はサイト開設者をIT専門家と名乗り、修道館に出入りした人物と説明する。様々な悪評を聞いていたが、更正の最後のチャンスと考え、仲間として待遇した。温情から食事をおごり、食品や衣料を買い与えた。様々なアルバイトを紹介したが、サイト開設者は時間にルーズで遅刻して、長続きしなかった。これに対し、サイト開設者は北芝氏のマネジャーだったと主張する。

「北芝健公式ウェブサイト」は2008年12月頃、サイト開設者の知人であるライターA氏のサーバーを間借りして開設された。この頃に北芝氏はサイト開設者とA氏にホテルのディナーバイキングをおごっている。その後の2009年4月頃に独自ドメインを取得した。

「公式サイト」について北芝氏は依頼もしていないのに勝手に開設されたと説明する。その目的を、サイトで北芝氏への仕事のオファーを受け、サイト開設者が北芝氏の仕事をコントロールすることを狙ったものと推測する。

これに対し、サイト開設者は北芝氏に「ウェブサイトを開設すれば仕事が取れる」とアドバイスしたところ、仕事が欲しいとの回答だったために作成したと反論する。定額の報酬とウェブサイト経由で仕事が入った場合のコミッションをもらえるという話であった。しかし、北芝氏からは経費の一部と物品による報酬しかもらえなかったという。

北芝氏はサイト開設を依頼していないと主張しており、そもそも報酬支払い義務はないというスタンスである。但し、「公式サイト」は作りがチープで、安いサーバーを使用しているため、温情からサイト開設者に渡した金銭や物品でお釣りが来るレベルであるとも主張する。これに対し、サイト開設者はサーバーが最安価であるというのは風評であると反論する。【つづく】

■個人ウェブサイト
林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』

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