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PJ: 田中 大也

石原都知事が「深夜コンビニ営業規制」、「深夜ネオン禁止」提言も、効果に対して疑問
2011年03月22日 08:11 JST

【PJニュース 2011年3月22日】■ 石原都知事が、「深夜のコンビニ営業」などの節電策の政令化を提言、独自での条例化の動きも

未曾有の被害をもたらした大震災は、電力供給の部分にも深刻な被害をもたらした。大規模な予期せぬ停電が発生してしまうという危険を回避するために、関東一円では、五つに区分したエリアごとに一日数時間、定期的に停電させる「計画停電」を行っている。

そんな中、東京都の石原慎太郎都知事は、14日、蓮舫節電啓発担当相と面会し、節電に対する政令を制定するように要請した、と報じられた。

その内容は、報道によると、「コンビニエンスストアの深夜営業の制限」や「自動販売機の深夜稼動の休止」というような内容だったとされている。

要請を受けた蓮舫氏は、15日の定例記者会見で、「政令で規制するのが本当に適切なのか。国民の皆様方の冷静な対応、積極的なご協力があって、電力消費は供給内に収まっている(ニコニコニュースより)」と、政令指定に関し、消極的とも受け取れるようなコメントを発表した。

石原都知事はその後、17日に開かれた定例記者会見の中でも、「閣議決定で強制力がある政令を定め、ネオンの点灯制限やコンビニの深夜営業の制限などに取り組むべきだとの考えを示した(毎日新聞より)と、政令での規制を繰り返し主張、国が政令設置に踏み切らなかった場合、東京都独自の条例を制定することを検討する意向だとも報じられている。

その条例の内容として、読売新聞が伝えたところによると、「午後10時以降にネオンを消す」、「自動販売機も夜間は消灯」、「コンビニエンスストアは午後10時以降閉める」といったもののようだ(「節電条例制定へ」より)。

こうした報道を見る限り、仮に国が動かなかったとしても、条例が制定され、東京都内に関しては、コンビニの深夜営業などが規制される気配が具体性を帯びてきたようだ。

■「深夜」規制は停電にはほとんど効果がない!? 深夜が計画停電対象外の理由とは

今回の石原都知事の提案が発表されたことで、早くも、多くの疑問の声が上がっている。中でも、市民の利便性以前に、実効性が期待できないとする懸念が目立っているようだ。

と、言うのも、今回のような急性的な電力不足は、主に、電力を多く使う時間帯の需要が供給を上回ってしまうことから生じるものであり、例えるなら、家であまりに多くの電気機器を使い過ぎたせいで、ブレーカーが落ちてしまうような種類の危険性である。

元々、供給側に余裕があった深夜の時間帯には、今のところそうした心配はない。だからこそ、午後十時以降は計画停電の対象とはなっていないのだ。

そして、電力は余剰分を貯蓄することが難しく、余った電気を別の時間帯に振り分けるというような使い方は困難だと考えられてもいるようだ。つまり、現状において、深夜のコンビニ営業や自販機稼働を規制したところで、ほとんど効果はないのではないか、とも見ることができるのだ。

ネオン規制に関しても、電力需要ピーク時に規制をかけるというのなら、ある程度の効果はあるかも知れないが、今回検討案として示されたもののように、計画停電対象外の午後十時以降にのみネオンの明かりを消したところで、ピーク時の電力消費を引き下げ、停電を未然に防ぐような効果を期待することはできない。

早い話、余裕がある深夜帯のコンビニ営業やネオンサインを禁止したところで、ピーク電力を引き下げ、停電を防ぐ具体的な方策とはならないというわけだ。また、ピーク時の電力使用が減らない以上、いくらネオンサインを深夜に消したとしても、需要超過による大規模停電や、それを防ぐための計画停電は変わらずに行われるということにもなる。

深夜の行動や電力使用を規制するという手段は、政治的、軍事的緊張が高まった際に発令される「戒厳令」下の情勢では「定番」とも言えるものだが、少なくとも、一日のうち、限られた時間帯の電力使用のピークと供給の総量を問う今回のような状況では、有効な選択肢とするのは困難だと思われる。【了】

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